懐かしき1970年代映画のサウンドトラックに限定して、ラウンジ感あふれるナンバーを選んでみました。
まずは「水曜ロードショー」(日本テレビ 1972〜85年) オープニングに使われていた,
この曲。流れるようなトランペットの響きが、映画のロマンチックな世界に貴方を誘うことでしょう…
ロバートレッドフォード主演のスパイ映画。GRPレーベルでフュージョンというジャンルの時代を築いたグルーシンのサウンドが、クールでスタイリッシュです。(手前味噌ですが僕もカバーしてますので、ぜひオリジナルと比較してみて下さい http://ototoy.jp/feature/index.hp/20110902)
かいつまんで言えば「陰気なコミュ障が人を殺す話」なのに、見終わった後は不思議に爽やかな気分になる、デ・ニーロ主演の名作ですね。車窓から眺める雨のNYに流れるオープニング曲がなんともメランコリックでムーディ。ですが軽快にアレンジされたこっちのエンディング曲もイイ。ヒッチコック作品の音楽でも有名なハーマンの、これは遺作。
「黄金の七人」はじめイタリア映画のスコアを量産したトロヴァヨーリ。このオムニバス映画「セッソ・マット」も心底くだらないエロ映画なのですが、サントラは名曲揃いで、DJたちにも重宝されている作品ですね。その中の一話『おかしなおかしな恋』から、ちょっと哀愁を感じさせるこの曲を。
ジャン・ポール・ベルモンド主演のフレンチ・アクション。モリコーネと言えば重厚&哀愁なオケというイメージがありますが、一方にはこういうシャレたタッチの作風もあるんですよね。このトラックはオリジナル・サウンドトラックではなくレイモン・ルフ楽団の演奏ですが、ソフト・ロックな雰囲気で70年代映画のムード満点。
アラン・ドロンがパリの刑事を演じたサスペンス。悲劇的な色調を帯びた哀愁のメロディが印象的でした。
「カヴァティーナ」という曲名で、単独でもよく演奏されます。ギターは映画音楽の巨匠と同姓同名の別人ジョン・ウィリアムス。ベトナム戦争帰還兵の悲惨な物語。哀切なこの曲が銀幕に流れたらもう… 目から流れ出るしょっぱい汗が止まりません!
愛のコリーダやマイケルジャクソンとブラコン系プロデューサーとして有名なクインシーも、60年代には犯罪映画のスコアを量産していました。72年スティーヴ・マックイーン主演の本作、トゥーツ・シールマンスのハモニカが激しく哀愁を感じさせます。
第1作から007サウンドを担当したジョン・バリーに比べ、ハムリッシュは流麗で洒脱、ポップな作風ですね。カーリー・サイモンの歌でヒットした本作ですが、ここでは劇中のムーディなシーンに流れていたインスト版で、このムードコア・ロードショーの幕を閉じるとしましょう。
いやあ、映画音楽って、本当にイイものですね。それではサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ……。
(2013. 9.11)
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