個性があふれて仕方ない

美大生とは、授業後に回収されるコメント用紙を折るだけの作業にも、何らかの個性を表現せずにいられない生き物なのです

なお、開封には異常に時間がかかります。

これは数年前の例で、今年は開講一番にこの写真を見せて「開封に時間がかかりすぎるんで、勘弁してください」とアナウンスしたんだけれども。どうせまた別の方法で何か仕掛けてくるに決まっているのだ。

しかしまじめな話、たとえば何かヘンテコなものを作る人間ってのは、ある仕事の時だけ突然ヘンテコになれるわけではなくて、平素もずっとヘンテコなことを考え続けているから、いざ仕事を振られるとすぐにヘンテコなものが作れるのだ。

日ごろ走ってない人間が、いざレースだからって突然走れるわけがない。

だから、たかがコメント用紙においてすら「何か一芸」カマさないと気がすまないような変わり者たち ── 僕の個人的な言葉では「ド変態」と呼ばせてもらうが ── には、一種の敬意を感じざるをえない。

大げさかもしれないが、人類の歴史をアップデートしてきたのは、そういう連中だと思っているからだ。

ただし、開封には異常に時間がかかります。

（たいへん迷惑なので２回言いました）

(2019.4.12)

#大学 #雑感