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  • ヲノサトル

[映画] 劇場で観た映画 2015


年も明けたところで、恒例の「劇場で観た映画」紹介しておきます。紹介っていうか、自分のための備忘録。以前の備忘録(201220132014)なんかも読むと「あ、そういやこんな映画観たなー」と思い出したりするので、やっぱり書いておくのは大事だなと。 さらば、愛の言葉よ

ゴダール監督が3D映画を撮ったというから観てみたら…… ピンボケ、近すぎる撮影距離、左右像のズレ(っていうか左右わざと違った画像を重ね合わせる荒技)、手ブレ、粗悪な画質、変なノイズ、生理的に不快な音の強調……、これはもう映画史上最も気持ち悪い3D作品といって過言ではない。なのに全カット途方もなく美しい。これは3Dで観ないと意味がない映画。 アメリカン・スナイパー

イーストウッド作品で言えば「許されざる者」「父親たちの星条旗」「グラン・トリノ」などの系列。テーマソングなしに沈黙のままで流れるエンドクレジットが、この映画の「重さ」を表している。

本編にもいわゆるエンタティメント的な盛り上げBGMは一切無し。不吉な低音や持続する高音といったノイズ=アンビエント的な音響が、戦地の不安感を煽る。また帰国した兵士の日常生活に戦争の記憶がフラッシュバックする様子も、音で巧みに表現。

そんな「音響映画」なのに一カ所だけ、非常に有名な「映画音楽」が流れる場面があって、実に効果的だった。 ナイト ミュージアム エジプト王の秘密

ベン・スティラーの一人二役に爆笑、そしてロビン・ウィリアムの勇姿に胸が熱くなる。「Magic never ends!」という言葉が忘れられません。 映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記 (特にコメントなし…) 映画 クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃

『しんちゃん』シリーズは毎回、たぶん子供にはわからないであろうパロディ要素があって、大人も楽しめるんだよね。今回は1950~60年代のB級パニックSF映画のパロディ。

ホラあったでしょ、ある日とつぜん人喰いアメーバが街を襲うとか、宇宙から謎のエイリアンが襲来するみたいな話。人々が全滅し、残された主人公たちが何とか脱出を試みる…みたいなストーリー。後半は完全にあのパターンでした。 劇場版 名探偵コナン/業火の向日葵 (特にコメントなし…) バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

「バックステージものに外れなし」です!主人公がプロデュースする舞台は果たして成功するのか?コンサートをプロデュースして手打ち公演を行うことも多い当方としては、感情移入しすぎて胃が痛くなった…。

主人公のおっさん(もと有名特撮俳優)が楽屋から出たらオートロックのドアが閉まっちゃって、街路をパンツ一丁でうろつくハメになっちゃう場面が最高。しかもそれが携帯カメラで拡散されちゃって、逆にすごい有名になっちゃうという皮肉な展開が、SNS時代っぽい面白さ。 セッション

これについては昨年、『セッション』というスポ根マンガ と題して、詳しく書きました。 シェフ/三ツ星フードトラック始めました

ロードムービー。料理映画。父子関係修復映画。SNSと拡散の時代についての映画。もの作りについての映画。……と、様々な視点から楽しめる秀作。主人公のシェフがつくる、両面こんがりと焼いたサンドイッチが実に美味しそうでした。 神々のたそがれ

観終わって、ぐったり疲れた。泥だらけの汚らしい惑星に降り立ち、主人公=カメラ=「神」の視点で、人々の愚行蛮行をずーっと眺めさせられた気分。画面は終始ぐちゃぐちゃしてて乱雑でイヤーな世界。

それだけに、視界がパーッと白く明るくなるラストシーンには、得体の知れない爽快さを感じた。 メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮

前作「メイズ・ランナー」は壁の謎と閉鎖系からの脱出がテーマで、いやおうなく「進撃の巨人」を連想させられた。続編の今回は、滅んだ都市や崩れたビル、終末後の世界描写、そしてラストで主人公がする「決意」……全体に『マッドマックス 怒りのデスロード』的な匂いを感じた。 駆込み女と駆出し男

さすがは原田眞人監督、脚本も演出のテンポ感も素晴らしい。主人公の信次郎がとっさの長口舌でやくざを追い払うシーンは、主君を関所越えさせるために弁慶が何も書いてない巻物を読み上げる「勧進帳」の名場面さながら。そして終盤「鯵売り」の正体がわかる場面には号泣してしまった。

あと法秀尼かっこよすぎ!「法秀が申しました」と言う決め台詞、真似したくなります。 マッドマックス 怒りのデス・ロード

『神々のたそがれ』 の奇習と塵芥と暴力と殺戮を700倍増強してデッドカスタム車に乗せてアクセルを踏み切ったみたいな映画。ほぼ最初から最後まで、往年の名画「駅馬車」クライマックスのインディアン襲撃シーンみたいな追跡アクションが続く(火薬と暴力とスピードを700倍増強した上で)。個人的には「ギター男」が最高。 バケモノの子

渋谷の街の描写がリアル!しかもかなりレアな場所が出てきて、渋谷に暮らす当方としては一緒に観てた息子と「あ、ここは…」と特定しては何度も顔を見合わせた。裏路地にある図書館とか、神社の横の地味な駐車場とか、ロケーションがシブすぎる(笑)

内容は「親は、親だから子を育てるのではなく、子と一緒にいるから"親"になれる」「師匠も、弟子を持つことで"師匠"に育つ」という、人間関係と成長についての寓話。 ミニオンズ

子供向けアニメのようでいて、1968年のロンドンが舞台なので子供には理解不能なネタ満載。要するに「オースティン・パワーズ」ですね、これは。笑った。 ジョン・ウィック

最初から最後まで撃ち合い殴り合い走りっぱなし。とにかくキアヌ様を眺めるためのムービー。 マイ・インターン

なにしろデ・ニーロ先生のかっこよさにヤラれましたっ。いや、もう「先生」と呼ばせてください!

紳士になるための名言続出。中でも「男ならハンカチを持て」という台詞に悶死(理由は映画を観てのお楽しみ)。明日から毎日3枚は持って外出します。

背景音楽も、ネット企業の若者たちが出てくる場面は今っぽい風合いの音楽、デニーロの場面はジャズやボッサなど古い音楽…とわかりやすく使い分けて「世代差」を演出しているところが洒落ている。 ヴィンセントが教えてくれたこと

最低すぎるジジイを演じたビル・マーレイが最高。全然ジャンルは違うけど「レスラー」とか「アンヴィル」みたいな、"人生詰んじゃったおっさん"系の映画が好きな方にはぜひお勧めしたい。あと主人公の少年が可愛すぎ。 リトルプリンス 星の王子様と私

映画がしつこく強調する「子供の自由な心=善」で「大人のビジネス至上主義=悪」というステレオタイプなメッセージは、ちょっと説教臭かったけど。ペーパークラフトを用いたストップモーション・アニメのアナログな映像が素晴らしく美しかったので良しとします。 バクマン。

マンガ家がどうやってデビューするか、どのように編集者と作品を作っていくのか…という「職業もの」バックステージ映画として面白かった。掲載する作品を編集長が「アリ」「ナシ」とビシビシ分別していく編集会議の緊迫感とか。

特筆すべきはサウンドデザイン。音楽も良いけど、なにしろ効果音のミキシングにものすごく凝っている。「ペンが紙を走る音」に、ここまでこだわった映画がかつてあっただろうか! アクトレス ~女たちの舞台~

盛りを過ぎた年上女優(ジュリエット・ビノシュ)と、生意気盛りの若手女優(クロエ・モレッツ)の世代間抗争が熾烈。年齢とは、成長とは、円熟とは…と考えさせられます。

そして終盤、ビノシュがクロエに助言した時、それまで「尊敬してます~♡」みたいに慕ってくれてたクロエが、手のひらを返すように口答えする冷酷な表情と台詞!それに対するビノシュの表情!鳥肌モノの名場面でした。 ベテラン

カネの力で悪事やりたい放題のボンボンを庶民がこらしめる、時代劇みたいな勧善懲悪ストーリー。主人公の刑事と、その上司であるチーム長、そして警察トップが、三すくみで「俺は悪をやっつけるために、こんな怪我してきたんだ!」「俺だって!」「俺だって!」と、いい大人のくせしてガキみたいに傷を見せて張り合うシーンが最高。そこからのヒートアップ感がアツい。あと女刑事ミス・ボンの飛び蹴りが最高。 スターウォーズ フォースの覚醒

ネタバレするとライトサーバーで斬殺されそうだから詳しく書けないのが残念だけど、まあ一言でいうと中学校の同窓会に出席してきた気分です。ミレニアム・ファルコン号が画面にドーンと映っただけで涙が吹き出してきたもん。

しかしダニエル・クレイグやらサイモン・ペグやらも出演していたとはね(だからってもう一度見ても絶対わからない、しょぼい役柄だけど)

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE

『ピーナッツ』のあの世界が3DCGアニメになっちゃった時点で、好き嫌いが分かれるかも。

ご存知の通り子供たちの日常を淡々と描くめちゃめちゃ地味な世界観ながら、ファンにはおなじみ "スヌーピーの妄想"(犬小屋の屋根を飛行機に見立てて第二次大戦のパイロットになり切る)を派手な航空アクション風に描いたあたり、なんとかして映画的に盛り上げようという制作者の努力が伝わってきます。

しかし、何をやってもダメで自分を卑下し続けるチャーリー・ブラウンって「ドラえもんのいないのび太」みたいだなあ。 007 スペクター

"Q" が海外出張して敵に追われたりまでする大活躍なのが、ファンとしては嬉しい限り。

列車内での格闘アクションは「ロシアより愛をこめて」以来のシリーズお約束パターンで愉しいんだけど、車内のドアとか壁とかが、ボンドや敵がぶち当たるたびにガンガン壊れすぎで笑った。安普請にもほどがある!ドリフのコントかよ!

── さて2016年はどんな映画が観られるかな。楽しみ。

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